2009年2月13日から26日の14日間にわたって、ウガンダワークキャンプが
開催されました。今回はウガンダ共和国ルウェロ県の
Basajjansolo Memorial Training Centre (以下BMTC)で、2回目の開催となりました。
おもなプログラムとしては、新規教室の建設、エイズ啓発ワークショップを行いました。
建設では基礎構造の完成している教室の上部構造の部分を、現地の大工の指揮のもと、
ウガンダ人ボランティアと日本人ボランティアで協力して建設作業に取り組みました。
教室建設では、はじめに2000個近いレンガを、およそ500M先のこれらを焼いている釜から
学校へ運ぶ作業を行いました。
多くの日本人ボランティアにとってウガンダの暑い日差しの下での作業は大変きついものです。
しかし、学校周辺に住む地元住民の方々の温かな応援や、ウガンダ人ボランティアたちと
励ましあって作業したおかげで、建設に必要なレンガを運びきることができました。
日本人ボランティアにとって、コンクリートを作ったり、レンガを積んだりする建設作業は、
全てが初めであり、その工程を経験することはとても新鮮だったようです。
そして、なにより教室が出来上がってくる過程を目にして、日本人ボランティアは達成感を
感じていました。
また学校保護者や周辺地域住民にHIV/AIDSやエイズ孤児に対する理解を深めてもらうことを
目的として、エイズ感染者の地域団体の協力を得て、エイズ予防啓発のワークショップを
開催しました。
ワークショップの広報として、学校周辺でのチラシ配布、ポスター掲示、ラジオによる
宣伝を行いました。日本人ボランティアとウガンダ人ボランティアの両方が周辺の町に出て
チラシを配るとき、地域住民の暮らしぶりを垣間見ることができ、また地域住民と
コミュニケーションすることができ、ウガンダをより身近に感じることができました。
ワークショップでは、エイズ感染者の地域団体によるエイズ予防啓発の劇やレクチャーが
行われました。ワークショップの質問時には、多くの住民からエイズに関する質問がでて、
エイズ問題が地域にとって身近であり、住民の関心の高さがわかりました。
日本人ボランティアは、日本の文化紹介という役割を担いました。
日本の文化紹介では、ソーラン節、日本の歌、そしてヒーローショーを披露しました。
日本とウガンダのボランティアたちが行うソーラン節は、連日の練習成果が実り、
みんなの動きが合い、最後のきめポーズの場面では、観客も大変興奮していました。
今回、ワークキャンプに参加した日本人ボランティアは、
「アフリカの現状を見たい」、「アフリカ人と仲良くなりたい」など、
みなそれぞれの目的をもってウガンダへやってきました。ワークキャンプを終え、
振り返ってみると、エイズという問題を目の当たりにして、何もできない自分を悲観する時や、
作業時に笑顔で手伝ってくれる子供たちを見て、本当の豊かさとは何か自問する時など、
多くのことを、皆考えさせられていました。
今回のウガンダでの経験は、日本人ボランティアにとって一つのきっかけを残せたと思います。
そのきっかけは、エイズ問題を知るきっかけ、アフリカの現状を知るきっかけなど、
人によって異なるでしょう。
今回の日本人ボランティアがワークキャンプで得たきっかけを大切にし、
今後の活動の発展を願います。
また、ワークキャンプを開催したルウェロ地区にも一つのきっかけが残せたと思います。
2回のキャンプによって、エイズに関する知識や関心を持つ人は、徐々に増えてきていると
感じています。わずか2週間の滞在において、ボランティアができることは本当に
小さなものかもしれません。しかし、その効果は継続していけば着実に根付いていくものだと
思いました。
最後に本事業にあたり、多くの方からのご支援、ご協力を承ったことを、
ここに厚く御礼申し上げます。
今後もエイズ孤児たちが笑顔で過ごせる社会を目指してまい進していきたいと思いますので、
今後とも応援よろしくお願いいたします。
(文責:2009年春ウガンダ国際ワークキャンプリーダー 大谷仁美)