PLASの現地活動ケニアプロジェクト-FRESH現地レポート

ケニアレポート|持続可能な農業支援が地域も未来も育てていく【前編】

 

PLASは、ケニアの現地パートナー団体・ビアジェンコとともにHIV陽性のシングルマザーを中心とした貧困家庭が在来種野菜と樹木を組み合わせた農業を行える環境をつくる活動をしています。

 

通称「FRESH」と呼ばれているこの事業は、

自身の食事と栄養を確保し服薬を続けられるようにすること

・自給することで食費支出を低減すること

・作った農作物を販売して収入を得えて、子どもたちの教育費などにあてること

上記3つの実現を目指しています。

 

 

そして、このプロジェクトが終了した後も、自分たちで続け、自立してHIV/エイズと共に前向きに生きていくことを目的としています。この事業は、2017年に第1期として始まり、第2期を経て合計50家庭を支援してきました。

 

FRESH事業の詳細についてはこちらの記事から。

https://www.plas-aids.org/blog/2019/02/04/42435

 

そして、第3期の実施に向けて2019年6月に行ったクラウドファンディングではたくさんの方にご支援をいただき、新たに25家庭への支援を開始致しました。

 

農業の研修が無事におわり、全家庭にフェンスの設置が完了し、各家庭での農業が始まった、2020年1月の現地訪問レポートをお届けします。研修で学んだことを実践し、緑あふれる畑たちを前編・後編の2回にわたってご紹介します!

畑のために岩も動かすお母さん!

アグネスさんは25年前に警備員だった夫をバイク事故で亡くして以来、7人の子どもを育ててきました。1人目はカレッジを卒業、2人目はすでに結婚していて、3人目はカレッジで勉強中、4、5人目は高校在学中、そして6,7人目は双子で小学校に通っています。

 

アグネスさんの家はかなり岩の多い場所に建っていて、農業用のフェンスを設置するために雑草を抜き、岩を片づけ、かなりの重労働の末に、畑の準備をしました。現地スタッフのパンボによると、第3期のプロジェクト参加者の中で一番働き者であるそう。

 

(写真)クラウドファンディングでご支援いただいたホソカワ様の名前入りのフェンスと共に

 

畑には、スクマ やアポスなどの現地の葉野菜やかぼちゃ、トマト、とうもろこし、まめが綺麗にセクションに分けて野菜別に植えられています。

 

 

農業研修では、種や苗を植える方法、土壌の種類、土壌の準備方法や野菜別でのセクションの作り方を学んだと話してくれました。実際に畑を見てみると研修で学んだ技術をしっかり実践してくれていることがわかります!

 

 

この日も、同行していたビアジェンコのスタッフ・パンボがアグネスさんに細かい石も取るようにアドバイスしていました。

農業と養鶏のダブルワーク!

 

 ローズさんは4人の子どもがいます。1人目は学校を卒業し、2人目はカレッジで建設の勉強をしていて、3,4人目が小学校に通っています。

 

 

農業の他に鶏、ヤギの飼育もしている ローズさんは養鶏でも収入があり、25羽以上もの地鶏を飼育しています。卵を産んで孵化させて、大きくなった鶏を肉として販売しています。

 

 

生まれたばかりのヒヨコを見せてくれました。

 

 

「家畜を飼っていると、緑黄色野菜を育てることが難しかった。しかし、今回フェンスを建設したことで、今まで植えることのできなかった野菜を植え、食べて、販売もできるようになって、とても感謝しています。」

 

と話してくれました。

 

この地域ではヤギやウシの放牧がされているため、野菜の葉や根が食べられる被害があります。そのため野菜の栽培に積極的でないことが現地調査で分かりました。被害を防ぐため、このプロジェクトではフェンスを建設してきました。実際に野菜栽培に対する意欲が高くなり、喜びの声が聞けるのはとても嬉しいです!

 

次回も引き続き農業に積極的に取り組む家庭をご紹介していきます!

<緊急支援の状況>

 

ウガンダ・ケニアで学校が再開しました!

 

3月から長期的に閉まっていたので、子どもたちは久々の学校です。

ケニアは来年1月からの学校再開を発表していましたが、急遽10月に再開することを決めました。ウガンダ・ケニアともに受験生である最高学年(小学校8年生と高校4年生)を優先的に開始させています。

 

JICAの草の根の技術協力事業の元、ケニアでは元々地方行政とつながりの強い現地NGO・ビアジェンコと連携し、地域の小学校やヘルスセンターで手洗い場所を設置できるように準備を進めています。

 

 

引き続きPLASは、ウガンダ、ケニアに支援を届けてまいります。応援の程、どうぞよろしくお願いいたします。

 

☆PLASでは、マンスリーサポーターとして継続して活動を応援してくださる方を求めています。関心のある方は、ぜひマンスリーサポーターのページをご覧ください。

https://www.plas-aids.org/support/monthlysupporter