PLASでは、活動地であるケニアのホマベイ郡で「早すぎる妊娠」を防ぐ活動をすすめるにあたり、リプロダクティブ・ヘルス・ライツに関する調査として、例えば避妊へのアクセス状況や学校での性教育の状況、地域の医療施設の状況などの実態を調査しました。
前回のレポートでは、若者の避妊方法へのアクセスについての調査結果を皆様にお届けしましたが、今回のレポートは学校で行われている性教育についての現地調査の結果の一部をお届けしたいと思います!
Gambe east地域にある二つの小学校、中学校で調査を行い、そこから見えてきたことについてまとめてみました。
小学校
①理科の授業の中で「性教育」を実施
4~8年生の生徒が対象で、妊娠や出産のメカニズム、性的暴力、性感染症、月経や子供を持つ責任についてなどに焦点を当てた性教育のカリキュラムを実施しています。
②Dream Girlのプロジェクト
Dream Girlという団体が、主に9~24歳の女の子でHIV陰性者を対象に①望まない妊娠予防すること、②HIV感染を予防することを目的に活動をしています。
子どもたちは授業外の週に1回、この活動に参加をし、若者の妊娠やHIV予防ついて学んでいます。
③性に関する相談は、クラスの先生や保健の先生が対応
プライバシーの保護や心の安全を確保するために木の下が選ばれやすく、ほとんどが女子生徒からの相談です。
中学校
①生物の授業内(Biology)で専門的に性教育を学ぶ
妊娠の経過、生理周期のホルモンの変化、妊娠後の経過、性感染症などかなり専門的な内容で性教育が行われています。
一方で、ジェンダー、パートナーシップ、LGBTQ、などについての内容はまだ薄く、学校によっても扱っていないところもあります。
②学校による性教育の実施レベルの差
今回訪問した2校のうち、1校は授業外で不定期に性教育のセッションを全校生徒向けもしくは1対1で実施していました。今後も少人数で続けていきたいと性教育に関するカリキュラムに積極的でした。
一方でもう1校は、性教育に関するカリキュラムやプライバシーが守られる相談場所はありませんでした。しかしインタビューした先生は、生理など多くの情報が子どもたちには不足していると感じるので、学校での性教育の機会を望んでいました。
こうした現地調査を通して、子どもたちの望ましい妊娠の状況についても見えてきました。
今回は中学校を2校訪問して、そのたった2校で年間約5人妊娠しています。
妊娠の理由はすべて恋人間での計画外の妊娠であり、ほとんどの生徒が出産後、学校への復学ができています。しかし中には中退してしまう子もいます。
学校では性教育を実施してはいけないというケニア政府(2015年~)の方針があり、性教育のカリキュラムはないが、理科の教科書の一部で生殖器や受精などの知識を得る機会があることも現地調査から分かってきました。
ここまで読んでくださりありがとうございます。
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