2022年の1月からSHINE事業3期を開始し、20名のHIV陽性のシングルマザーたちに在来種野菜の栽培による生計向上と栄養改善の支援を届けてきました。
その2年間の集大成として、2月28日に行われた最後の栄養研修と修了時評価の様子をお届けします。
健康的な食事を学ぶ
最後の栄養研修では、「これまでの栄養研修の振り返り」、「絵を描くワーク」、「子どもの栄養失調を防ぐ、HIV陽性者としての栄養接種の講義」を行いました。
ヘルスオフィサーのサイモンがアレンジを加えながら、適宜参加者に質問を投げ、飽きさせないように対話型のレクチャーが実施されました。
明るい未来を描くママたち
絵を描くワークでは、ママたちが将来の家族と自分の姿と、栄養バランスの取れた食事をそれぞれ描き、ひとりずつ描いた絵について発表していきました。
理想的な将来の家族と自分の姿では、多くのママが自分の家またはグループの畑と野菜を育てている様子を描いていました。
ひとりの発表が終わるごとに、参加者みんなで祝福し合う様子も見ることができました。
栄養バランスがとれた食事については、ほぼ全員が炭水化物(ポショ、マトケ、ポテト、キャッサバなど)とたんぱく質(肉、魚、ビーンズ)、ビタミン(野菜、フルーツジュースなど)を描いており、研修を通して栄養の知識が身についたことが分かりました。
体力や免疫力を保つために、ママたちが栄養バランスの良い食事をとることは大切なことです。
2年間の成果を確認
修了時評価では、SHINE事業3期の目的と活動内容を振り返ったうえで、それらがどのように達成されたかや、今後どのように活動を継続していきたいかをママたちに尋ねていきました。
目的の5項目の質問のうち、4項目は全てのお母さんがとても向上したという回答が得られました。
・農業の知識・技術を向上すること
・グループ農業の実施
・家庭内で育てた野菜を消費し、栄養を得ること
・野菜を売り、収入を得て教育費などの支払いができるようになること
残りの1項目のグループ貯蓄の実施についても、少し向上したという回答を得ることができました。
2年間の事業を通して、ママたちが農業や栄養に関する知識・技術を身につけ、グループで農業を行い、野菜を売って得た収入から教育費などの支払いができるようになったこと、育てた野菜から必要な栄養が摂れるようになったことを確認することができました。
これからママたちは、学んだ知識や技術を活かし、自らの力でよりよい未来をつくります。
また現地パートナー団体カユンガの代表・ジョイによると、今後はグループではなく、個人で農業を続けていくそうです。ママたちの新しい挑戦を私たちも応援しています。
現在実施中のSHINE事業4期でもママたちが自立できるよう、引き続きサポートを行っていきます。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
継続的に活動を応援、支援してくださる方がいらっしゃいましたら、PLASのマンスリーサポーターをお申し込みいただけますと幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。