活動国:ケニア

ケニア共和国について

アフリカ大陸東部に位置する共和制国家です。首都はナイロビ。エチオピア、南スーダン、ウガンダ、タンザニア、ソマリアと国境を接し、南東部はインド洋に面しています。面積は58.3万平方キロメートルで日本の約1.5倍の広さです。人口は5,257万人(2019年:国連)。キクユ族、ルヒヤ族、カレンジン族、ルオ族、カンバ族などの民族が暮らしています。1963年に英国から独立、公用語はスワヒリ語と英語です。多くの国立公園と動物保護区があります。

 

事業紹介

◆FLOWER事業

~取り残された子どもが、前向きに生きていくために~

  • 事業名:エイズ孤児を抱える貧困家庭の生計向上とキャリアプランニング支援事業(FLOWER)
  • 地 域:ケニア共和国ホマベイ郡ビタ準区
  • 目 的:農業と植林を通じた生計向上とカウンセリングによるキャリアプランの作成
  • 受益者:孤児や脆弱な環境にいる子どもの家族
  • 期 間:2020年4月~現在

この地域は耕作に適した雨期が年に1回で半乾燥の状態であり、農作物による収入が少ないのが現状です。HIV/エイズに影響を受ける孤児や脆弱な家庭に暮らす子どもは経済的な理由、親の理解不足から留年や中退の課題を抱えていて、将来の目途を立てることができないでいます。

そこでPLASは、ケニアの現地パートナー団体ヴィアジェンコとともにHIV/エイズに影響を受ける孤児や貧困家庭に暮らす子どもに対して、ライフプランニングのためのカウンセリング等を提供すると同時に、在来種野菜と樹木を組み合わせた農業を行い生計を向上していくことを目指す活動を行っています。

プロジェクトの愛称は事業の英語名から「FLOWER」です。(英語表記ではFarming skill and Life planning enhancement for Orphan's Welfare to gain higher Economical skill and Resilience)

また、これらの活動を通して学齢期にあるHIV/エイズに影響を受ける孤児や貧困家庭に暮らす子どもが就学や就労の選択肢を増やすための総合的支援プログラムをつくりあげていきます。

*本事業はJICAの草の根技術協力事業です。

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◆HOPE事業

~将来を前向きに考えられるように~

  • 事業名:ケニア共和国エイズ孤児を抱える貧困家庭の養鶏による生計向上とキャリアプランニング支援事業(HOPE)
  • 地 域:ケニア共和国ホマベイ郡ビタ準区
  • 目 的:養鶏を通じた生計向上とカウンセリングによるキャリアプランの作成
  • 受益者:孤児や脆弱な環境にいる子どもの家族
  • 期 間:2022年3月~現在

PLASは、ケニアの現地パートナー団体ヴィアジェンコとともにHIV陽性 のシングルマザーを中心とした貧困家庭が養鶏により生計を向上し教育費の捻出を可能にすると同時に、キャリアプランニングを通じて子どもたちが将来を前向きに考えることを目指す活動をしています。

プロジェクトの愛称は事業の英語名から「HOPE」です。(英語表記ではHousehold Improvement for Orphans by Poultry activity and career Empowerment support (HOPE))

キャリアプランニングの支援では、子どもへの7つのカウンセリングプログラムを提供し、お仕事について知るためのキャリアトークセッションなどを行います。また、保護者へは子どもの発達を知り将来を考えることのできる7つのカウンセリングプログラムを提供し、進学の説明会などを実施します。

養鶏ビジネスの支援では、保護者に向けて養鶏研修を行い、各家庭に鶏舎をつくり、養鶏を行っていきます。養鶏が軌道に乗るように、専門家や現地スタッフが家庭訪問をし、各家庭の状況を確認し、個別に指導をしていきます。

こうした二つの取り組みによって、教育への理解を深め、意欲を高めるとともに、実際に学校に通い続けられるよう、そして将来の進学に向けて準備できるよう自立を促します。

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◆SRHR事業

~早すぎる妊娠・出産を防ぐために~

  • 事業名:性と生殖に関する健康と権利 (SRHR)
  • 地 域:ケニア共和国ホマベイ郡ビタ準区
  • 目 的:子どもたちがリプロダクティブ・ヘルス/ライツについての情報を得て、自分らしい行動を選択できるようになること
  • 受益者:SRHRピアエデュケーター15~17歳の子どもたち20名及びその保護者20名、SRHRピアエデュケーターの実施する啓発活動に参加する10歳から18歳の地域の子どもや若者720名
  • 期 間:2023年6月~現在

事業地であるホマベイ郡の10代の子どもたちの妊娠率は33%とケニアの中でも2番目の高さです。早すぎる妊娠・出産は教育機会を喪失させ、職業選択を狭め、将来の貧困を招きます。

PLASは現地パートナー団体ビアジェンコと共に15~17歳の子ども20名を選出し、正しい性の知識と自己決定について同世代に伝える「ピアエデュケーター」を育成します。2年目以降は保護者や教師、学校や医療機関、行政など地域のステークホルダーを巻き込みながら、子どもたちを支える大人たちのサポート体制を構築。ピアエデュケーターは地域のさまざまな場所で啓発活動を展開し、3年間で720名の子ども・若者に知識を届けます。

子どもと若者が正しい妊娠・避妊の知識を得て、自己決定して行動できるようになること、またその結果、地域の医療施設で子どもや若者(18歳以下)の妊娠が20%減ることを目指します。

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パートナー団体

♦「ヴィアジェンコ」について

正式名称: Viagenco Community Development & Support Organization

1997年にCBOとして発足。貧困やHIV/エイズに影響を受ける家庭の生計向上のために活動しています。初等学校と診療所を運営し、孤児は無料で通うことができます。 代表のベンソン氏を中心に20名の職員が活動する財政的にも安定した団体です。PLASとは2016年からパートナーを組み、共に活動を行っています。