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【Weekly News/2007-06-13】マリ:HIV感染を知る孤児の心の痛み

約13年もの間、親は「血の病気」で死んだとメイモーナは聞かされてきた。
病気がエイズだと知ったのはつい3ヶ月前のことで、彼女も感染していた。

「友だちに相談することなどできない。おばあちゃんだけが知ってる」
と、首都バマコにある病院での定期検査のときにメイモーナは語った。
メイモーナの祖母は養女に病状をずっと隠してきた。
「エイズにかかると、周りからとんでもないことを言われてしまうから…」
マリでのHIV感染率は1.7%。アフリカの平均からすれば低い。
だが病気への意識と知識の低さから、感染者への差別が重大な問題になってきている。
また、エイズ孤児にHIV感染を告知する時期については、早急に伝えるべき、分別がつく年齢まで待つべきなど、医療従事者のなかでも意見が分かれている。

HIV/AIDSプログラムの責任者、ピエール・ロバート氏は早めに告知するべきだと語る。
現場にいる医師も、感染を認識している子どもの方が服用方法が厳しく指定されている薬を規則正しく服用し続ける傾向が強いという。
感染を知らされたメイモーナも、今まで以上に抗レトロウィルス薬をきちんと服用するようになった。
告知を受けてからの3ヶ月間、彼女はカウンセリングを受け、同じような境遇にいる子どもたちとも知り合った。
彼らとのグループセッションでは免疫機能や薬のことを共に学び、プライベートでも頻繁に連絡を取り合うほど仲がいいという。

「精神的なケアをカウンセリングを通して行うことがとても重要です。エイズという病気が子どもたちを引き合わせましたが、感染していても前向きに生きれるということをお互いから学び取っている」
と、ロバート氏は語る。
夕方、誰にも話せない秘密が存在する世界へメイモーナは戻る。
本を脇に抱え、帰り支度をする彼女の表情が次第に深刻になっていった。

原題:Truth hurts for children living with HIV/AIDS
日付: 24 April 2007
出典: Integrated Regional Information Networks

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