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【Weekly News/2007-07-25】ケニア:子どもに届かぬARV

HIVに感染している子どもの90%以上が抗レトロウィルス薬(ARV)にアクセスできていないと政府が発表した。
今年3月の時点で13万人の患者がARVを服用しているが、そのうち子どもは1万人であり、全体の約7%にとどまっている。
医療サービスの責任者であるNyikal医師はケニアでHIV/AIDSに苦しむ12万人の子どものうち、その約半数が薬へのアクセスが不可能な状況下にあるため、1歳未満で死亡しているという。

国内でHIV/AIDSが最も流行しているニャンザ県では2,448人の子どもがARVで治療を受けているが、これは県内でARVを服用している全体の5.7%でしかない。
現在ケニアでは、4〜5万人の子どもがARVを必要としている。

ARVが子どもに行き渡らない原因には高価なARVシロップや小児用タブレットなどが挙げられる。
ARVを1年間服用し続けるのに必要な経費は、成人が$200なのに対し子どもは$500と、成人の倍以上にもなる。
高額な治療薬に加え、医療施設が整っていない地域では18ヶ月未満の乳児へのHIV検査が困難になる。
通常行われる簡易検査では、母親が持っていたHIV抗体が検出される可能性があり、乳児の感染の有無に関わらず検査結果は陽性となってしまう。
そのためにDNAを検査する特殊な検査方法が必要となり、このことも子どもがARVにアクセスする妨げになっている。

また、子どものHIV検査は子ども自身が受けに来るのではなく、感染の可能性がある親が受けさせることを前提としているために検査率が低く、子どもの感染の有無が確認できない現状もある。

原題:ARVs inaccessible to children, says Nyikal
日付: 19 July 2007
出典: East African Standard

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