『都市問題』8月号の「特集2 貧しさの中の子どもたち」に、事務局長の門田が執筆した
「アフリカにおけるエイズ孤児 -「人間の安全保障」の視点から-」が掲載されました。
-特集のことばより-
国連により後発開発途上国と分類されている国は、現在50カ国。
そのほとんどがサハラ以南のアフリカ諸国に集中し、経済面だけではなく、戦争・内乱、犯罪、
医療、飲料水・食糧不足などの複合的な問題を抱えている。そこで生きる子どもたちに、
いま私たちは何ができるのか。
論文では、HIV/エイズがサハラ以南のアフリカ諸国で暮らす子どもたちにとって脅威となっており、
とりわけエイズによる親の死が、同地域で孤児となる子どもを急増させていることを指摘している。
「人間の安全保障」の視点からエイズ孤児やエイズ孤児を抱える家庭や地域がどのような問題に直面
しており、また国際社会に何ができるのか、他の諸問題とどのように関連しているのかを指摘している。
また、HIV/エイズによって影響を受けた子どもを巡る国際的取り組みを概観し、エイズ孤児のための
政策が、持続的に子どもたち自身の利益となるためには何が必要であるのか、提言を示唆している。
筆者より=================================
エイズ孤児について包括的に書かれた日本語の論文はまだほとんどありません。
つたない論文ではありますが、エイズ孤児の問題を理解する一助となればと思っています。
是非一度読んでみてください。
執筆に際しましては『都市問題』編集者の方々にはまた懇切丁寧にご対応いただき、
多くのご助言をいただきました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。
門田瑠衣子
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門田瑠衣子(2007)「アフリカにおけるエイズ孤児 -『人間の安全保障』の視点から」『都市問題』
8月号98巻8号、62〜70頁。
1 HIV/エイズと子ども
2 周辺化されるエイズ孤児
3 国際的取り組みとその課題
4 誰がエイズ孤児を守るのか-「人間の安全保障」の視点から