国内の活動

ドキュメンタリー&トークショー「Moving Africa-アフリカの真実―」のご報告

5月24日、渋谷Q-AXシネマにてドキュメンタリー&トークショー「Moving Africa-アフリカの真実―」を当会主催で行いました。

ケニアのストリートチルドレンを被写体にしたドキュメンタリー映画「チョコラ!」(小林監督)の120時間にも及ぶ取材素材の中から、今回のイベント用にオリジナル版を作成し、上映致しました。
また上映後は監督のトークショーを開催。トークゲストに城咲 仁、オスマン・サンコンにお越しいただき、アフリカに関するお話をいただきました。

今回「Moving Africa -アフリカの真実-」の企画にあたって、大きく分けて2つの思いがありました。
一つ目は、「アフリカ」「エイズ孤児」といったキーワードに無関心な若い世代へのアプローチ、
二つ目に「アフリカに対する偏ったイメージの打破」
です。

5月末に横浜で開かれたアフリカ開発会議(TICADⅣ)をきっかけに、多くの人がアフリカに関心を寄せ、メディアでも連日アフリカについての取り上げるようになりました。
しかし、実際には関心のない人はなかなかアフリカやエイズ孤児について目を向けようとはしません。
また、これからの日本、世界を担っていく若い世代でこういった活動に関心を持ち、実践的に行動している人の数もまだまだ少ないのが現状です。
これからはもっと国際協力に関わる人の数、それ自体を増やしていかないと何も変わらないのではないか。

こういった意識から、「有名人を招いてのトークショー」「ドキュメンタリーの上映」といったエンターテイメント性の高い、無関心な若者が足を運んでくれるイベントを企画しました。私たちがアフリカやエイズ孤児について伝えるとき、決まってイメージされているのが、
アフリカは、「暗い」「貧しい」「エイズ」といったマイナスのイメージです。
しかし、私たちが現地で感じたアフリカは、「貧しくて辛い部分ばかりなのか」と問われると必ずしもそうではありません。むしろ、アフリカの人たちの笑顔に溢れ、人間性豊かで温かい部分に触れることが少なくないのです。

貧しい部分、悲しい部分を強調し、危機感を煽る事で支援を促すのではなく、もっと真正面から現実と向き合い、アフリカをリアルに伝えたいと考えました。

トークショーの際に生まれた言葉に、「アフリカに恋する」という言葉があります。
「なぜアフリカに行くのか。なぜ彼らに支援するのか。なぜ多くの人に伝えたいのか。」
その全てに共通するのは、「アフリカに恋している」というシンプルな言葉に集約されます。

また、来場者の皆様には、大変高い評価を頂き、私たちの伝えたい思いをしっかりと受け止め、感じて頂くことができました。ここでいくつか、来場者の方からの感想をご紹介します。

  • 問題は多くあるけれど、それに立ち向かう関心を持つきっかけは知ること、笑顔に触れること
    なのだと感じた。伝えるべき言葉や姿、思いが散りばめられていたイベントだった。(20代・女性)
    期待以上だった。(20代男性)
  • こんなにアフリカに行ってみたいと思ったのは初めてだった。(10代・女性)
  • こんなにアフリカを身近にリアルに感じられるイベントは初めてでとても楽しかった。アフリカの魅力を改めて思い知らされた感じだった。アフリカのドキュメンタリーを見て笑顔になれたのは初めてだった。(10代・女性)
  • 見ていたはずの現実。深く考えるには遠すぎて、向き合いきれなかった面を直視するきっかけになった。(30代・女性)
  • もろくて崩れてしまいそうな印象だった。援助が必要だと感じていた。けれど、人々が常に未来への希望をもって強く生きているというイメージに変わった。だからこそ、彼らの強さを生かせるような援助が必要だと感じた。(20代・男性)

 

ご来場頂きましたみなさま、またご協力いただきましたみなさまに厚く御礼申し上げます。