PLASの現地活動

2008年夏ウガンダ国際ワークキャンプ報告

2008年9月4日から19日の16日間にわたってウガンダ国際ワークキャンプが開催されました。
今回はウガンダ共和国ルウェロ県のBasajjansolo Memorial Training Centre (以下BMTC)で、初の開催となりました。

おもなプログラムとして、新規教室の建設、エイズ啓発ワークショップを行いました。
建設では基礎構造の完成している教室の上部構造の建設、および隣接する教室の基礎構造の建設を行いました。多くの日本人ボランティアにとって建設作業自体が初めてであり、ウガンダ人と日本人ボランティアとの間には体力的、かつ経験的な差が多くあり、日本人のボランティアが仕事に戸惑う場面も多くみられました。しかし、実際に教室が一個建つと目に見えて成果が分かるために、達成感を得られたという声が上がりました。また、地域住民も早朝から手伝いに訪れるなど、地域住民の理解や協力の姿勢を垣間見ることができました。また、彼らと作業の休憩時間に交流を持てたことは日本人ボランティアにとって有意義なものになりました。
また学校保護者や周辺地域住民にHIV/AIDSやエイズ孤児に対する理解を深めてもらうことを目的として、地域ヘルスセンターや地域団体からの協力を得てエイズ啓発ワークショップを開催しました。ワークショップの広報として、学校周辺でのフライヤー配布、ポスター掲示、ラジオによる宣伝を行いました。
ワークショップでは、地域団体によるエイズ啓発の歌や踊りが披露され、ウガンダ人ボランティアによるHIV/エイズに対する差別・スティグマについてのレクチャー、コンドームプロモーションなどが行われました。日ごろエイズに関心がない人にこそワークショップに参加してもらうために、日本人ボランティアはエンターテイメントという役割に的を絞り、ソーラン節を披露し、初めてみるソーラン節に、多くの地域住民が魅了されました。
また、2時間ほど行われた無料HIV検査では、43名が検査を受け、うち4名が陽性であることが判明しました。陽性であると判明した人には、カウンセリングや医療機関の紹介等を行いました。
今回のワークキャンプを通じて日本人ボランティアはみなそれぞれさまざまなことを感じているようです。
日本のメディアを通して伝わってくるアフリカの悲惨な現実。
しかし、実際行ってみると、そこにあったのは、地域の人たちの、そして子どもたちのはじけるような笑顔でした。
しかし、その笑顔の裏にはHIV/AIDSの問題が確実に根を下ろし、彼らをむしばんでいるのです。その問題のあまりの大きさに自分には何もできないのではないかと悲観してしまう姿も見受けられました。
わずか2週間の滞在において、ボランティアができることは本当に小さなものかもしれません。しかし、この経験を今後日本で活かしていくことによって一人でも多くの人たちが、アフリカに、エイズに、エイズ孤児に関心を持って、そして行動していけるような社会になっていくことを期待します。
最後に本事業にあたり、多くの方からのご支援、ご協力を承ったことを、ここに厚く御礼申し上げます。またPLASともども、今後エイズ孤児たちが笑顔で過ごせる社会を目指してまい進していきたいと思いますので、今後とも応援よろしくお願いいたします。
(文責:2008年夏ウガンダ国際ワークキャンプリーダー 浅野拓也)