Weekly News Update関連情報

【Weekly News】 ジンバブエ:死の崖っぷちに立たされた子どもたち

ジンバブエでは、医療機関の機能不全や人道的危機の深刻化により、
子ども達、特に社会的に弱い立場にいる孤児に計り知れない悪影響を及ぼしている。
国連当局は、子どもの死亡率は今後も上昇し続けるであろうと警告している。
UNICEFの事務局長・アン・ベネマン氏は最近ジンバブエを訪れ、
ジャーナリストらに「子ども達に対する保健医療やその他予防措置は、
昨今の保険サービスシステムの崩壊やコレラの蔓延、政府系病院の閉鎖、
そして経済危機と食糧危機の発生により、困難になっている」と語った。
UNICEFによると、ジンバブエは世界で最も孤児率が高く、
人口1,300万人の内、少なくとも130万人が孤児とのことである。
2008年10月には、政府系病院で、労働条件の悪化と給与の引き下げに反発した職員が
ストを起こしたため、子ども達の日和見感染症を治療する手だてがなくなり、
HIVに感染した子ども達の生命はより危険にさらされている。
抗レトロウィルス薬を必要とする12万人の子ども達のうち、
政府系プログラムによる医療を受けることができるのはほんの9%だ。
この薬は毎月の服用が必要だが、HIV/AIDS診療所が閉鎖しているため、
入手が非常に困難になっている。
UNICEF によると、子どもの死亡率のうち41%がエイズによるものである。
保健医療やHIV/AIDS治療サービスを受けられる子どもの数は限られているので、
死亡率は更に上昇するであろう。
ジンバブエには170万人のエイズ感染者がおり、そのうちの16万人が子どもである。
ベネマン氏はまた母体の健康悪化に関し、懸念を表明した。
医療従事者によるストライキにより、
母親から子どもへのHIV母胎感染の予防プログラムが頓挫しているのだ。
感染予防治療やその他の診療なしでは、HIV陽性の母親から生まれる新生児の15 – 30% が、
妊娠時または出産時にHIVに感染し、5 – 20%は母乳感染してしまう。
厚生省のデービッド・パリレンヤトゥワ医師は、IRIN(Integrated Regional Information Networkd 統合地域情報ネットワーク) / PlusNews に対し、
政府は保健部門において最善の措置をとっているとし、
「経済危機により生活が大変苦しくなっていますが、保健部門では現在、
現地の資金提供者と共にこの問題に取り組んでいます」と述べた。
原題:Children on the edge of survival
日付:January 20, 2009
出典:IRIN/PlusNews
URL:http://www.plusnews.org/Report.aspx?ReportId=82480