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【Weekly News】ケニア:ティーンの孫に苦労する祖父母たち

西ケニヤのNyanza州最大の都市、キスム市のある日の夕方。ピーター・オコンゴ氏(67)の孫娘、リリアノ・アティエノちゃんはお化粧の真っ最中だ。彼女は「仕事」でこれから街に出掛けるところである。
実は彼女はOctopusというナイトクラブの売春婦である。
「2年前に両親が亡くなったので、生活のためにやっているの。この辺りでは売春が一番儲かる仕事なのよ」と彼女はIRIN/PlusNews に語る。
「おじいちゃんは私がキスム市で何をしているのか全く知らないわ。おじいちゃんには関係ないことだから、聞かれもしない。弟や妹は言いつけどおりになるけど、私は言いなりにはならないわ」
だが、アティエノちゃんは祖父を見くびっていたようだ。オコンゴ氏は、彼女がどこに出掛けていくのかよく知っていると言う。「両親がHIVで亡くなったというのに、あの子は時折非常に無責任なふるまいをするんだ」
「何か言っても大抵は取り合ってくれないから、同情を寄せるだけなんだよ。私のことを現代社会に疎い年寄りだと思っているから、好きなようにさせているのさ」
この地域はLuoの文化が浸透しており、孫に年長者の知恵を吹き込もうと思っても、性に関する話題はタブーとされている。
「あの子はもう大人なのだから、私が性の話題に触れれば恥ずかしい思いをするからね。我々のコミュニティでは、この話題はタブーだから」
「あの子の祖母なら注意したかもしれないが、もう亡くなってしまったからね」
約120万人ものケニヤの子ども達がエイズ孤児となっている。ケニヤで最もHIVが蔓延しているNyanza地区も、孤児が最も多い地区の一つだ。年長者を経済的に支援しているNGO ・HelpAge Kenyaによると、Nyando地区にいる89%もの孤児が祖父母に引き取られている、という。
「こうした年寄りは大抵非常に貧しく、孤児たちに必要なものを与えることができないので、孤児らは収入を得るための活動に従事するしかないのです」HelpAge Kenyaのプログラムを担当するMaurine Odawa氏は言う。
「女の子達にとっては売春が最も手っ取り早くお金を稼げる方法なのです」
ケニヤは高齢者に対する社会福祉制度がなく、児童福祉も疲弊しているので、大抵は祖父母らと孤児である孫たちは自活しなくてはならない。
HelpAge KenyaのOdawa氏は、貧しい家庭の孤児たちが道を踏み外さないための最善の方法は、子ども達をできるだけ長く学校に通わせるか、収入を得られるような技術を身につけるために職業訓練校に通わせることだと言う。
「このプログラムを通して国中の若者達に職業訓練を施し、収入を得るための活動が始められるよう、高齢者には長期低利貸付を行っています。高齢者が経済力をつければ、彼ら自身と孤児たちの苦しみの緩和に大いに役立つでしょう」Odawa氏は語る。
「高齢者が孤児たちの基本的なニーズを満たしてあげることができれば、子ども達―特に少女ら―の売春等の危険な行為を抑制することができるでしょう」
原題: Grandparents struggle to keep teens in line
日付: January 29, 2009
出典: PlusNews
URL : http://www.plusnews.org/Report.aspx?ReportId=82647