今回の現地レポートは、ケニア事務所駐在員の谷澤より、ケニア事務所のアドミニストレーションに関するお仕事を報告します。現地では、支援の現場での仕事だけでなく、円滑に活動を行っていくための会計などの管理も必要不可欠なのです。
少し前の話になりますが、3月は2010年度分の監査のためにかけずりまわっていました。
ケニアでは、NGOは外部に監査を委託しなければならないと法律で定められており、一定の額を超える資産を持つ団体は、国が定める公認会計士協会に加盟している監査法人に委託することが義務付けられています。
まずは監査法人探しからスタートです。
本来であれば、他団体が利用している評判の良い監査法人に依頼すれば安心&楽チンなのですが、プラスが事務所を構えるケニア西部の町、キスムには事務所を構えていないという残念な結果が・・・(涙)
気を取り直して、公認会計士協会のホームページにあるデータを探っていきました。
ホームページでは法人名の頭文字では検索をかけられるようになっていますが、事務所所在地では検索できないという何とも不親切な作り。こうなったら、事務所を構えている地域に多いルオ族の名前に多い”O”からあたってみるか~と半ば当てずっぽうで一つ一つ開いていくと、幸運にも何社か見つかりました。他にもイエローページに載っていた数社の中から協会に加盟しているところのみを抽出し、見積もりをとるために片っ端から電話をかけてみます。以前から監査にはかなりお金がかかるらしいという話は聞いていたので、かなり警戒をしてしまいました!
問い合わせの段階でかなり絞り込み、数社を実際にまわった結果、インド人経営の一社に決定しました。ナイロビに本社を置く一応有名な監査会社のようなのですが、キスムのオフィスはボロ・・・いえ、かなり古めかしい建物に入っていてちょっと不安になります。
(日本人らしく)事前に必要となりそうな書類をすべて揃えていたため、また団体の資金規模自体がまだあまり大きくないため、監査会社が決まってからは比較的スムーズでした。いくつか処理方法などに誤りがあったものの全体的にはほぼ問題なく、なんと2週間以内に監査報告書を受け取ることができました。停電や監査会社の建物の天井が抜けたりしなければ(!!)、もう少し早く受け取ることができていたかもしれません。
天井が抜ける監査なんて少し不安な気もしますが、作業が早く、時間が守れる点はかなり評価できると思います。
今回が初めての監査だったのですが、手順がわからないにも関わらず早めに取りかからなかったため、提出期限ギリギリまでドタバタしてしまいました。来年は今回の教訓をいかして早めにとりかかりたいものです。
監査に関する写真がなかったので、今回はキスムの写真をご覧ください!
(文責:谷澤明日香)