突然ですが、みなさんはNGOが地域で事業をおこなっていく中で大切なことは何だと思いますか?
たくさんありすぎて一つには絞りきれないかもしれませんが、地域の自立を目標に支援協力をおこなっているプラスにとって、事業をすすめていく中で最も大切なことの一つは“カウンターパート(協力団体)”であると考えています。
どんなに素晴らしい施設やプログラムを作ったとしても、人が適材適所で動かなければうまく機能しません。事業を実際に動かすのは人であり、その人たちが動いて初めて事業として成り立つのです。そのため、一緒に働いていく現地のカウンターパート探しはとても重要で、これがその後の事業を左右するといっても過言ではありません。
と言ってみたものの、信頼できるカウンターパートを見つけるのは簡単なことではありません。
プラスは現地団体に対して“できることはなるべく自分たちで解決してもらう”という立場をとっているので、場合によってはプラスがやってしまえば速やかに事が運ぶような場合であっても、できる限り現地団体に委ねるようにしています。
こうしたやり方は多くの外資系NGOがひしめく中では珍しいため、現地団体にとってみればプラスは“厳しい”と見えるのかもしれません。というのも、資金だけを送る方法で支援を行う団体も少なくない中で、プラスと共に活動するカウンターパートは、常に「事業をどうやって自分たちだけで運営していく?」「どうやって自立していこう?」と言うことを考えなければならないのです。
厳しいと言われようとも、何もかもプラスにやってもらいたい、と思っているような現地団体と一緒に働くことはできませんから、「自分たちで何とかしたい・しよう」という意思のある現地団体を探すことになります。
プラスは現在、ケニアでの新しい事業の実施に向けて、新しいカウンターパートと共に少しずつ準備を進めています。
けれどもカウンターパートにはなかなか苦戦していて、会議のドタキャンや突然の音信不通など、色々な壁に阻まれながら、一つ一つそれを乗り越えていくような作業を積み重ねています。時には心穏やかでいられなくなることもありますが(笑)、根気強く接していき、こうした壁をきっかけにして良い信頼関係を築いていけたらいいなと考えています。
注:今回の写真はすべて、過去にプラスがケニアで行った海外ボランティア「ワークキャンプ」へ参加した方が撮った写真をお借りしています。今年はウガンダにてワークキャンプを実施していますので、関心のある方は是非こちらをご覧ください!
(文責:谷澤明日香)