ウガンダでは国内の性労働者に関するデータが不足しているが、新たな研究によれば首都カンパラでは女性の性労働者のHIV感染率は、都市部の平均感染率の4倍以上になりうると言われている。
また、都市部の売春地域での調査では、1,027人の女性たちのうち13%が淋病で、10%が梅毒を患っている一方、37%がHIV陽性者であると分かった。
政府によるとウガンダ国内の感染率は6.4%で、カンパラにおける感染率は8.5%にまで上がるそうだ。
しかしながら地域のNGOによると、売春において違法なやり取りが行われていることもあり、性労働者たちがHIV予防サービスを享受するのが困難になっているそうだ。「お願いです、先生。診療所に行かずに私たちがサービスを受けられる方法は何かありませんか。私たちが診療所に行くとお客さんに出くわしてしまい、私たちの仕事は台無しになってしまうのです」と彼女たちは私たちに嘆願してくる、とNGO職員のヘンリーさんは言った。
地域レベルでのエイズ活動を行っている団体のウガンダ支部のキャサリン・ナンダゴさんは、「問題は商業性労働者を扱う明確な枠組みがないということだ」と言った。
ヘルスワーカーのジェオフェリーさんによると、多くの性労働者たちはHIV陽性であると診断された後ですら働き続けるらしい。診断後は他の街へと移動するそうだ。
ある程度の成功を収めるであろう一つの方策が性労働に携わる同じ立場の者たちを教育者として採用する「ピア・エデュケーション」(※教育手法の一つで、世代や社会的属性、価値観などを同じくする者同士が互いの知識や行動様式を変えていくために取るアプローチ)だ。
ナンダゴさんは、「私たちが商業性労働者のリーダーを協議や計画の打ち合わせに巻き込んでいくことは、労働者の自主性と計画的な仲介を保証する労働方針を確立することに役立っている。ピア・エデュケーションは性労働者たちがHIVに関して敏感になることや、彼女たちの間で在宅カウンセリングやHIV/エイズ検査などのHIV/エイズサービスを流通させることに非常に効果的だとされている」と言った。
多くの性労働者たちはコンドームに関して交渉することができる。「安全なセックスに対して男性は私たちに5000シリング(2ドル)の小金を支払い、安全でないセックスのためにその10倍のお金を私たちに支払う。しかし、もしその人が私に全てのお金を支払ってくれるとしても、私は自分自身を守りたい」と彼女たちは言う。
政府によれば、ウガンダではHIV新感染の10%が性労働者やその顧客、顧客のパートナーたちに起因している。UNAIDSとウガンダHIV委員会による2009年次のレポートによると、商業性労働者とその顧客のための特別プログラムは大規模なものでも、包括的なものでもないようだ。
(翻訳:米良真理子)
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原題:UGANDA: Sex workers pay the price for HIV prevention gaps
日付:May 9,2011
出展:Plus News
URL:http://www.aidsportal.org/web/guest/document?view=object&loc=/db/Domain/62756/Data/62776/Atom/UC-Contribute-62776-10113-20100630-120837&id=c1eb0378-4eb8-4deb-b549-d72fd68dd0f4
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