Positive Livingイベントレポート

想像力と対話 ーイベントレポート 『3.11』と『エイズ孤児』が交わるところ。ー

先日のトークイベント「『3.11』と『エイズ孤児』が交わるところ。」、素敵なイベントになりました。
お越しいただいたみなさん、そして素晴らしいゲストの志村さん、安田さん、武村さん、ありがとうございました!

私の心に残ったのは、東北でも、アフリカでも、困難な状況に置かれた人たちが「忘れられてしまうのではないか」と感じているということと、全ての人にとって想像力や対話が大切だということでした。

それで思い出したのが、ある人の言葉。
PLASがケニアで事業を始める前に、調査を行っていた地域で、地域住民団体のリーダーがこんなことを言っていました。

「こんな村があることを、日本で知らせてほしい。
この村で起こっている事なんて、世界の誰も知らないだろう。
でも、知ってくれる人がいたら、何かが変わるかもしれない。」

「誰かが思いをはせてくれる」という事実が、人を励ましてくれたり、強くしてくれることって、あるんだよなぁって思います。
そこから何かが生まれるかもしれない。

この「何かが生まれる」もとになるものって、想像力とか、共感だと思うんです。
自分が経験したことがないことを、事実を寄せ集めて、自分なりに想像してみる。

けれども想像するって簡単ではありません。
だから必要なのは「対話」なのかな。
その人がどんなことを考えているのか、どんな体験があったのか、どんな未来を志向しているのか。
話してやっと見えてくることって、ありますよね。

そうすると、少なからず相手の気持ちや状況に共感が生まれてくる。
人間って一人一人違うようで、同じところがたくさんあるからなのかなぁ。
自分と全然違う人にさえ、どこかしら共感できる何かがみいだせるんじゃないかと私は思っています。

例えば「エイズ孤児」の子どもを想像するときに、どこかの国かわいそうな子どもを想像するんじゃなくて、
自分の両親が二人とも死んでしまったらって想像する。そうすると、なんだか泣けてくる。
「お前はきたないからあっちにいけ」って友達にいわれたらって想像する。そうすると、悲しくて心がいたくなる。
きっとこの心が締め付けられる感じは、多くのエイズ孤児たちが経験している事なんです。

でも、一人一人やっぱり人は違って、想像はできるけど、もしかしたらそれは違っちゃうかもしれない。
だから対話が必要で…

想像して、対話して、
対話して、想像して…
その繰り返しなのかなぁ。

まとまりませんが、私はそんなことを考えていました。

今回のイベントは、答えの出ない「『3.11』と『エイズ孤児』が交わるところ。」を探すチャレンジでした。
参加してくださった方のメッセージをみてみると、それぞれに、一人一人がいろんなことを考え、
目に見えない「交わるところ」を感じてくださったんだなぁと思いました。

最後に、このイベントを企画・運営してくれたスタッフのみんなに心より感謝です。
本当にありがとう。