こんにちは、現地調整員の大島です!日本では連日うだるような暑さが続いているようですが、キスムは相変わらず過ごしやすく、日によっては少し肌寒いくらいです。ただ、過ごしやすい、というのは気温と湿度だけで、外を歩くとなれば強い紫外線に晒されながら土埃にまかれる覚悟は必要なのですが…(笑)
さて、5月に実施された第一回リフレッシャー研修に続き、今月6~7日と8~9日の2日程で第二回リフレッシャー研修を実施しました。これまで通り、対象区を2区ずつに分けた研修でしたが、今回は区の組み合わせを変更し、初対面のリーダーたち同士で実施しました。
今回の主な内容は日和見感染症と家族計画。その中でも、マラリアに関連する内容を多く取り扱いました。ケニアでマラリアは非常に身近な感染症の一つですが、マラリアが原因で早産や死産を引き起す可能性があるうえ、HIVの母子感染の原因の一つでもあるため、妊産婦には特に注意が必要な感染症です。プラスの活動地域では地域住民にこの認識が十分あるとは言い難いのですが、現場で啓発活動を実施してみると、身近な感染症という理由で「マラリアについてはもういいから、HIV感染について話してくれ」という住民も中にはいます。今回の研修を受けて、いかに母子感染予防にも密接に関わっているマラリアについて啓発していけるかが啓発リーダーたちの腕の見せ所です。
研修後のアンケートでは、「HIVの母子感染予防について多くの学びがあった。私たちの啓発活動の糧となる研修を継続してほしい」というコメントや、「研修を重ねてきて、啓発することに対する自信がついてきた。最近では地域住民からも啓発を実施して欲しいと依頼が来る」といったコメントがありました。半年間の啓発活動を経験してきて、さらに勉強意欲がわいたのか、リーダーたちが研修内容を熱心にノートに写していたのが印象的でした。
今回の研修では、啓発活動で差別的な言葉の使用が減っていたことや、啓発全体の構成を考えて内容を組み立てたるなど、啓発リーダーたちの成長が随所に見受けられました。次回のリフレッシャー研修でリーダーたちがまた成長を実感できるように、私たちも共に歩んでいきたいと思います。
文責:大島陸