Positive Livingキャンペーン世界エイズ孤児デー国内の活動

「笑ってみて、見えてくるもの」/世界エイズ孤児デーキャンペーン特別企画「私のPositive Living」 vol.39

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4月16日~5月31日の期間、プラスのボランティア、サポーター、協力者など活動を応援する人たちが毎日ブログを更新!
テーマは「私の Positive Living」。それぞれの生き方や想いを通して、前向きなエネルギーをお届けします。
全国どこからでも、「今日はどんな記事に出会えるかな?」とアドベントカレンダーのようにお楽しみいただける企画です。
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大学に入学すると同時に、祖父母の家に下宿した。小さい頃からじじばばっ子だったので、親元を離れて祖父母と一緒に暮らせることが大変嬉しく思っていた。しかし、入学してしばらくしてから、元から身体の弱かった祖母の状態が良くなくなり、介護が必要になった。2年間の在宅介護だった。最後のばーちゃん孝行だと思い、ご飯の準備、排泄介助、マッサージ……出来る限り祖母の傍にいて、全部完璧にしようと思った。ただ、私もそれなりに、サークルや海外旅行(特にアフリカ)など、色々と試してみたいと思うことがあり、周りが学生生活を楽しんでいるなか、介護のために諦めなくてはいけない(と当時は思い込んでいた)ことに、悶々とした気持ちがあった。

 

介護を始めて半年経った頃、祖母がもうすぐ逝ってしまうのではないかという不安と、実現したいことが充分にできていないことへの悶々とした気持ちがピークに達し、頑固で言いたい放題のお天下様だった祖母に対して、爆発した。「この婆さんめ!」と怒りを込めて、思いっきり睨みつけた。…が、そこで返ってきた反応が意外なものだった。祖母が白目を剥いて変顔をしてきたのである。どうやら、私の睨み顔が変顔のように映ったらしく、それに対抗してきたようだ。そこで、気持ちがふっと楽になった。「頑張りすぎなくていいんだ、辛い時は笑い飛ばせばいいんだ」。その一件があってから、完璧を求めず、手抜きできるところは手抜きするようになった。ある日、祖母に冗談で、人生疲れたらどうすればよいか、聞いてみた。ちょっと複雑な人生を送ってきた祖母曰く、ワハハと笑ってみればいい、と。それが、私のモットーになっている。

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話はケニアのことになるが…

幼少期にサファリやマサイ、貧困問題のドキュメンタリーを見てアフリカに関心を持ち、在学中よりケニア・ナイロビから車で10時間ほどの村に3回滞在し、現地の方とHIV感染防止に向けた啓発活動、村の保育所の小屋建設の実施、村の変化をヒアリングした。

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そこで出会った方々の第一印象は、パワフルの一言である。なかには、ストレートに「支援をくれ!」というちゃっかり者もいたが、苦労話はせず、自分たちの現状を変えていきたい、と黙々と地域の所得創出活動や子供の教育、エイズ共に生きる人々のケアに携わる方もいた。そして、出会った方々は、私のような見ず知らずの外国人にも、村での生活に慣れたか、お茶飲んでいきなよ、荷物持ってあげるよ、みたいにとても温かく接してくれ、むしろ助けてもらうことの方が多かった。

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出会った方々は、控えめな笑顔、ハニカンだ笑顔、太陽のようなまぶしい笑顔、なかにはギラギラしすぎる笑顔を持つ方と様々だったが、そこには共通して苦労を吹き飛ばすほどの笑顔と逞しさが宿っていると感じた。現実は現実として受け止めつつも、そのように前向きな気持ちを保つことが、笑顔となって自然と滲みでるのだろうと思った。

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祖母の介護やケニアで出会った人々から、辛いことや大変なことがあっても、無理に元気に振る舞う必要はなく、現状を前向きにするにはどうすればよいか、一度現状を笑い飛ばして気持ちを楽にし、見方を変えるだけでも、Positive Livingになることを、教えてもらったように思う。

 

▼著者プロフィール
伊藤 麻友
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1986年生まれ。大学3年次の春休みに、ケニアのワークキャンプに1ヶ月参加。その時、現地でプラスについて知り、帰国後、プラスの活動にボランティアで参加。大学院で、「エイズ問題に取り組む現地組織の社会関係」をテーマに、ワークキャンプでお世話になったケニアの村で1ヶ月フィールドワークを行う。卒業後、日用衛生用品を扱うメーカーに就職し3年後に転職。その時の休暇を利用し、同じケニアの村に滞在し、ケニアリピーター化する。現在は、メーカーでマーケティング業務に従事。プラスでは、プロボノでWEBショッピングの構築に携わっている。趣味はデパ地下巡り、アフリカン雑貨収集。

 

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