こんにちは。理事の一宮です。
前回に引き続き2月末の出張について書きます。
先日の小島のレポートでもウガンダのカフェ事業のサリマさんについての報告があったと思いますが、
今回は同じウガンダのもう一つの事業、ペーパービーズ事業の受益者についてお話します。
改めて、PLASのペーパービーズ事業とは
ペーパービーズ事業はPLASとウガンダのパートナー団体であるマルチパーパスとの共同事業で2014年 からスタートした、地域のシングルマザーの家庭を対象にした生計向上支援事業です。
ペーパービーズは雑誌や包装紙などの紙を再利用し、裁断し、丸めて作られます。完成したビーズはつなぎ合わせてネックレスなどの鮮やかなアクセサリとなります。
ケニアやウガンダなどアフリカに観光で訪れたことのある人ならご存知かもしれませんが、お土産としても定番の品となっています。
この事業で作成されたペーパービーズのアクセサリはPLASで買い取りを行い、売り上げは家庭のこどもの就学支援等に使われます。
(ペーパービーズのアクセサリはPLASのイベントやオンラインショップで購入できます。https://plas.thebase.in/)
一点一点手作りされる色鮮やかなペーパービーズ
少しでもレベルの高い教育を子どもたちに・・世界共通の親心
今回の出張でペーパービーズの事業に参加したベティさんのお宅を訪問して、ベティさんから話を伺いました。
ベティさんはシングルマザーで現在3人のお子さんと5人のお孫さんと暮らしています。
ペーパービーズ事業に参加したおかげで、息子のパトリックくんがセカンダリースクール(日本でいうところの中学~高校)に行けるようになったということでした。
またペーパービーズ事業の売上によって、資本を大きくして、現在は市内でブティックを開いて新しい事業をしているということでした。
毎回このように地域の家庭を訪問した際に感じるのは、訪問するどの家庭もこどもの教育に優先度を置いているということです。
少しでも高いレベルの教育をこどもたちに受けさせて、こどもたちに将来安心できる生活を送ってほしいという、世界中のどの親も持つであろう当たり前の親心を毎回改めて強く感じさせられます。
ベティさんの生の声から感じる、事業参画の副次的効果
今回の訪問の後、一緒に訪問したパートナー団体のマルチパーパスのスタッフからベティさんがペーパービーズ事業に参画したことによるサイドエフェクト(副次的効果)を聞くことができました。
ペーパービーズ事業に参加して、現在グループのリーダーとして活動することで地域のほかの人々からの信頼が大きくなり、ベティさん自身も自分に自信を持てるようになったということでした。
PLASの中でも団体の創設時から議論してきている団体の名前にもなっている”Positive Living”の意味、この重要性を改めて考えさせらる瞬間でした。
PLASでは、単なる経済的な豊かさの充実だけでなく、社会やコミュニティの中で自分の存在を認知、感謝され、自分の人生や存在意義に自信を持てる、このレベルに到達することで、団体が目指すPositive Livingが実現できると考えています。
今回のベティさん宅を訪問して、事業の受益者である彼女と彼女の家庭の変化を生の声で聞くことができたのは、大きな経験でした。