PLASの現地活動現地レポート

ケニアレポート|子どもだけでなく、保護者に働きかける

ケニアで実施しているエイズ孤児とその保護者へのカウンセリング事業。
この事業には、昨年実施したクラウドファンディング「エイズによる貧困の連鎖からの脱却へ。ケニアのママを支えたい!」のご支援が使われています。

エイズ孤児の中には、学校に通うことができても、複雑な家庭状況から、子どもと母親の間で気持ちに溝が生じてしまうことがあります。また、子どもも保護者も、子どもの将来の見通しをどう立てたらよいかわからずにいるケースも少なくありません。
そこでこの事業では、エイズ孤児のいる家庭へのカウンセリングのサービスを行っています。

子どもの成長や発達、子どもとのコミュニケーションについて親に働きかける取り組みはこの地域には全くなく、また、初等教育の生徒やその保護者に対して系統立ったキャリア教育を実施することもありません。一方で保護者はこうした情報を必要としています。

子どもの発育について

現在、事業の中で研修を受けたカウンセラーが、ご家庭を一軒一軒訪問し、カウンセリングを実施しています。

訪問先に行く途中の風景。のどかです。
奥の茂みの中に見える家は、訪問先の一つ

ホマベイ郡ルワンダ区の対象家庭は、30家庭。4人のカウンセラーが従事し、1人あたり6~9家庭を担当しています。
また、事業改善やカウンセリングスキルの向上のために、事業担当スタッフ1名と、4名のカウンセラーで毎月2回のスタッフ会議を実施しています。

セッションの中で、将来の夢を描く子ども

カウンセリングを実施してみると、保護者の方々が、子どもについての悩みを相談できる安心感や、子どもの発達や子どもとのコミュニケーションについて、知る機会がほとんどないことを思い知らされます。子どもに対してのアプローチだけでなく、保護者の方へアプローチすることで、子どもへの働きかけやコミュニケーション、心持が変わり、子どもたちへよい変化が訪れることを感じています。

今後は、さらにカウンセリングを受けている家庭に対して、経済的な自立支援を進めていく予定です。