今回はケニアの交通手段についてご紹介します。
ケニアでは都市間の移動には日本と同様に電車、飛行機、高速道路がありますが、街の中の移動では、個人営業による交通手段が多く利用されています。今回の出張で経験したものは・・・。
(写真:都市間を結ぶ道路)
ケニアの主な交通手段、マタツ
(写真:一般的なマタツ、ワンボックスタイプには20人以上乗ることも)
まずは、最も頻繁に利用されている「マタツ」です。
マタツとは、ミニバスのようなもので、普通の乗用車やワンボックス車、バスなど客を乗せて運行します。距離は様々で、街の中での移動に使われる場合もあれば、都市間の長距離を走るマタツもあります。
日本のように会社によって運行されているバスとは違い、個人経営のマタツがほとんどです。ケニアでは、乗車の際にはシートベルトの着用が義務付けられていますが、マタツなどの大人数が乗車する場合には規制のしようがないようで、シートベルトさえついていない事がほとんどです。また、シートベルトがあったとしても人数規制を超えて走ることが多いため、シートベルトを着用しないそうです。
(写真:外装が派手な車も多い)
ヘルメットなしで三人乗り?ケニアのバイクタクシー、ボダボダ
(写真:町で客を待つ運転手たち)
続いては、「ボダボダ」の紹介です。
ボダボダとは、バイクタクシーです。その他のアフリカ諸国、東南アジアでも多くみられる交通手段です。ケニアには、最近になって多く見られるようになった交通手段で、町中には客を待つボダボダが見受けられます。免許の取得のしやすさもあり、ここ十年ほどでバイクが急速に普及するなか、バイクによる交通事故も多くなってきています。バイクにはヘルメット着用などが義務付けられ、注意の呼びかけがなされていますが、ヘルメットを着用する運転手は少なく、ヘルメットを着用しているお客さんもほとんど見られませんでした。また、通常後ろには2人の客が乗車するため、日本で暮らしてきた感覚では危険な乗り物とも言えるかもしれません。
(写真:三人乗りバイクは頻繁に見られる)
(写真:法律で義務付けられている、反射ジャケット、ヘルメットを着用している人は少ない)
戦前の日本を彷彿させる?三輪自動車トゥクトゥク
(写真:三輪自動車、トゥクトゥク)
最後に、「トゥクトゥク」の紹介です。
いわゆる三輪タクシーで、アジアでは一般的な交通手段のひとつです。この種の三輪タクシーの期限は20世紀前半で、戦前の日本でも多く使用されていたそうです。英語ではauto-rickshaw(auto-自動(車)、rickshaw-力車)と言われています。車と比べて速度が遅いため、長距離の移動には適しませんが、街中の移動では小回りが利くことから重宝されています。今回の出張では、ケニア第三の都市キスムでは多く見られました。
ケニアは近年の経済発展にともない、利便性が向上した面もある一方で、安全面で心配な面もあります。ケニアに初めて行かれる場合には交通事故に気をつけながら、ケニアを楽しまれてください。