こんにちは。PLAS理事の一宮暢彦です。前回の記事でお伝えしたエイズ孤児を取り巻く現在の状況を踏まえて、私たちができるアクションにはどのようなことがあるのか。
現在PLASが現地で実施している活動とその源となる理念、そして世界エイズ孤児デーに合わせて現在行っている国内のキャンペーンについてお伝えします。
遠くて、見えにくい問題だからこそpositive living:PLASが大切にしていること
このエイズ孤児の問題に対してPLASは、
「エイズによって影響を受ける子どもたちが未来を切り拓ける社会を実現する」
というビジョンを掲げ、下記のような活動をウガンダ、ケニアのパートナー団体とともに行っています。
- 家庭や地域の生計向上による子どもたちの教育の機会の提供:スモールビジネスの支援
- キャリアカウンセリング:母子に向けたワークショップや家庭訪問の実施
- HIV感染の予防:予防啓発ワークショップの地域リーダーの育成等
- エイズ孤児の問題を知らせる:日本や世界へのエイズ孤児の問題に対する発信
これらの活動を行う上で、私たちが大事にしている理念があります。それは団体の名前にもなっている
Positive Living
です。
団体名を「プラス」と伝えると、マイナス/プラスのプラスだと間違われるのですが、PLASは”Positive Living with AIDS orpan Support”の略です。
困難な状況と向き合いながら、現実を受け止め、前に進もうとするエイズ孤児と彼らを支える家庭やコミュニティの人々の姿は強くて美しい。彼らのそのような生き方に共感してPLASという団体名をつけて活動をスタートさせました。(参考:PLASという団体名に込められた思い)
活動を続ける私たち自身、そして支援者や関係機関、関わる全ての人がpositiveにPLASの活動に関わりながらビジョンを達成しなければいけないと思っています。
これは言うのは簡単ですが、実際にそのような状況を作り出すのはなかなかチャレンジングなものです。特にエイズ孤児の問題は、日本で生活をする人からすると遠くて、複雑で、見えにくい問題です。
極端な言い方をすれば、日本や世界の人々全員が身や財産を削って他の世界の問題を差し置いて一点集中しなければいけない問題かというと決してそうではないかもしれません。
しかし、世界の中では必ず解決しなければいけない問題であり、PLASはこの見えにくい問題とのギャップを埋めてゆく存在でなければいけないと思っています。
先に掲げたビジョンに向かって、団体の理事・職員はもとより、多くの問題に共感した人や機関が前向きに関われる範囲で解決に向けて継続的に行動してゆける仕組みをPLASは工夫して作ってゆきたいと考えています。
前向きにエイズ孤児問題に関われる機会としての、2018世界エイズ孤児デーキャンペーン
PLASでは、実際に多くの人がpositive livingを実現しながらエイズ孤児問題に関われるよう、5月の世界エイズ孤児デー・12月の世界エイズデーの各キャンペーンをはじめ、試行錯誤を重ねて国内でのアプローチを続けてきました。Yahooチャリティーオークション(2018年は6月開始予定)や企業とのコラボレーショングッズ、過去にはSNSでのキャンペーンや著名人によるトークイベントなどを開催しています。
今年の世界エイズ孤児デーキャンペーンでは、5月19日(土)にチャリティパーティーを開催します。
起業家ゲストをお招きしたトークセッションを予定しており、ケニアからフェアトレードでバラを輸入販売しているAFRIKA ROSEの萩生田愛さんとウガンダの日本料理屋事業を行うCOTS COTS Limitedの清水政宏さんとともに、PLAS代表の門田が登壇します。
普段はアフリカのビジネスセクターで働いている私ですが、2社とも新しい取り組みと強いビジョンをもった事業を行っている会社です。当日はビジネスとNGOそれぞれの取り組みに対する視点や考え方、より広いアフリカ観といったものを感じ取っていただけると思います。
もちろんエイズ孤児問題を考えるコンテンツも用意しておりますので、改めてPLASや国際協力NGOのアフリカでの存在意義も理解していただける機会になればいいなと個人的には思っています。
以上、改めて5月7日の世界エイズ孤児デーを迎えて私がPLASの活動を続ける上で感じていることをまとめてみました。お付き合いいただきありがとうございました。
チャリティパーティーについて
PLASでは、世界エイズ孤児デーキャンペーンの一環として、5月19日(土)にチャリティパーティーを開催します。
エイズ孤児問題に触れるだけでなく、起業家ゲストをお招きしたトークセッション・軽食を囲んでの交流・協賛企業様からの景品があたるゲームなど、楽しくご参加頂けるコンテンツをご用意しています。
お繰り合わせのうえ、ぜひご参加ください。