ケニアの活動地・ホマベイ郡ビタは乾燥しているため、家畜を育てて、生計を立てている家庭が多く、
どこに行っても牛、ヤギ、ロバを見かけます。
その中でも牛はケニアにとってとっても重要な生き物です。
「なぜ牛が重要なのか?」パートナー団体スタッフが誇らしげに牛について説明してくれました。
1つめは、貯蓄として、牛はとても重要視されているということ。
今のように銀行やモバイルマネーが発達していないときは、大きなお金よりを家においておくよりも、家畜を所有する方が安全だとされていました。
現在でも、何か大きな出費がある場合は、牛を売って現金を得ることができます。高等学校への進学や家を建てる時に大きなお金が必要な時に何年もかけて育てた家畜を販売して、現金を得ます。
2つめは、文化・慣習の中で果たす、大きな役割。
冠婚葬祭等の集まりがあるときは村中の牛が集められるそうです。
また、男性は女性をお嫁さんとして、受け入れるときに牛をお嫁さんの家庭に送る習慣があります。
そのため、私はケニア人に結婚してと冗談で言われたときは「牛、何頭持っているの?」と聞き返していますが、だいたい引き下がります。笑
3つめは威厳。
なんといっても牛をたくさん所有していることは豊かである証拠で、親から引き継がらる大切な財産です。
牛を何頭所有しているのか、聞かれることはとても誇りあることです。
多くの農家では一番安い鶏から飼育して、販売したお金でヤギを買い、ヤギをたくさん育てて販売できれば、牛へ。牛をたくさん所有できれば、大きな家が建てられるといった野望を持っています。