ある記事が伝える、子どもたちの過酷な暮らし
ウガンダに出張していた海外事業マネージャーの三関の目に留まった「ある記事」を今日はご紹介します。
出張中ふと手にとったウガンダの新聞「Daily Monitor」の記事に目がとまりました。
タイトルは「カンパラのストリートチルドレンの実態」。
(写真)日刊英字新聞「Daily Monitor」。発行部数は約18,000部。
記事によると、ウガンダの首都カンパラには、7歳から17歳の子ども約2,600人が路上で暮らしているそうです。
グループで生活するケースや、母親やきょうだいと路上暮らしをするケースが多いとのこと。
カンパラで生まれ育った子どももいますが、近郊の農村で生まれ、家庭の貧困やネグレクト(育児放棄)によってカンパラに移り住んできた子どもたちもいます。
その日を生きるための収入さえ得られない
路上で暮らす子どもたちは、何とか仕事を見つけて収入を得ようとしますが、1日働いて手にするのはわずかな金額。その陰には、子どもたちを不当に働かせている大人たちの存在が・・・。
ある男の子は、ウォーターボーイ(水を汲み飲食店や個人に販売する仕事)として重たい水を運んでレストランに売っていました。
20リットルの水を10往復も運び、なんと200リットルもの水を届けましたが、手にしたのはたった500シル(約15円)。
500シルでは、チャパティ一枚しか買えず、十分な朝ごはんにもなりません。
(写真)水を入れる容器「ジェリー缶」。満杯になると大人でも簡単には運べない
子どもたちの安全を阻むもの
さらにインタビューでは、雇い主から暴力を受けた子どもたちが証言しています。
警察や市の職員といった、本来は子どもを守るべき大人からも、身体的または性的な暴力を受けたことがある子どもたちも多く、体と心に負った傷ははかりしれません。
安心して暮らすことができず、わずかな収入しか手に入れることができない子どもたちは、盗みなどの軽犯罪に走ることも少なくありません。生きのびるための選択です。
PLASが活動しているのはカンパラ郊外の農村地域ですが、子どもたちとその家族がより良い暮らしを送り、生まれ育った地域で安心して暮らせるように活動をつづけていきます。
(写真)ウガンダでPLASが実施するカフェ事業に参加するシングルマザーと子ども