PLASの現地活動ウガンダプロジェクト-CAFE現地レポート

ウガンダレポート|カフェ事業が支える家族の物語

ウガンダで実施している「カフェ事業」は、HIV陽性のシングルマザーたちがカフェビジネスをスタートできるよう初期投資や研修、カフェを開店した後のフォローアップを届けています。

 

前回の記事では、2019年から始まったカフェ3期目のリフレッシュ研修として、カフェごはんのクッキング教室とフレッシュジュースの作り方を2日間に渡り行った時のことをご紹介しました。

初めてみるミキサーに戸惑いながらも、自分たちのカフェをより良くしようと、真剣に取り組むシングルマザー達が印象的でした!

 

今回は、未経験ながらもカフェ経営に奮闘するシングルマザー、ナキソジ・アイシャの日常生活を皆さまにお届けしていきます。

カフェの1日はとっても長い

(写真)アイシャは写真右

 

カフェは朝早く店舗にきて、食事やスナックの準備をして、夕食を販売して片づけをしてから帰宅するため、多くの場所でシングルマザー達は朝6時から夜10時まで働いています。

 

現地の事務所近くのカフェのアイシャも、朝4時ごろカフェに来て食事の準備をして、夜10時頃に片づけをして帰宅する生活です。

 

材料の購入に関しては、1日の終わりに残っているお金を計算して次の日の材料を買うことになっています。

 

 

売上帳簿も手記入しています。

 

カフェ事業では、売上や原価の計算を一緒にする研修もあるのですが、算数が苦手なお母さんも多く、継続して記録してもらうのはかなり難しいのが現状です。

ライバル店との関係は大変

(写真)上段がキャッサバフライ・下段がマンダジ

 

 現在このカフェでは、食事とジュースが主な収入源で、キャッサバフライやお米を揚げたスナック等も販売しています。

他店で人気のあるカップケーキは販売しないのか聞いたところ、オープンした当初は販売していたが、近所のカップケーキを取り扱っているお店からクレームが来て以来、アイシャはそれが恐くなり販売をやめたそうなのです。

 

(写真)カフェのある街カルレ

 

近隣に似たようなお店があると、競争も出てきます。

他店と差別化を図るためにも、ホールケーキをピースで売っているPLASの別のカフェがあるので、そのやり方で販売したらどうかという提案が現地スタッフからありました。フレッシュケーキを販売しているところはカルレにはまだないので、販売のチャンスはあるかもしれません!

ママ達自身も商品企画!

 

アイシャは、研修で学んだフレッシュジューズを販売したいけれど、生の果物を使っていることから日持ちせずに保存料を入れたいと相談を持ちかけてくれました。それを受け、現地スタッフが現在、どこで買えるか調査しています。

 

「フレッシュジューズは1日限定○○杯として、限定することで価値を高める」という提案をしたところ、アイシャはやってみたいと言ってくれました。

 

ジュースの中身は、すいか、マンゴー、オレンジ、パッション、ニンジン、パイナップルが入っていて、ミックスジュースは1000シル(約30円)から2000シル(約60円)と高めにはなりますが、人気があるため、今後お店の看板メニューになるかもしれません!

息子の逮捕を乗り越えて

 

積極的に商品開発にも取り組むアイシャですが、一時期カフェビジネスにも取り組めないことがありました。

 

18歳の息子が逮捕されてしまったからです。その息子さんが犯した罪は、未成年(16歳)の女性とお付き合いしていたことに関することでした。

 

アイシャは200万シル(5万9千円程度)を息子の保釈金のために支払いました。このお金を払うために、鶏やヤギ等の家畜を売り払い、親族や友人にもお金を借りに奔走しました。今は、釈放されて、問題も解決しているそうです。

 

アイシャは18歳の息子を含めて9名の子どもの面倒を見ていましたが、2名は他の親せきが見てくれることになって、現在は7名の子どもを世話しています。

 

ウガンダのこうした地方で安定した収入を得るのが難しい中、子どもを抱えながらのカフェでの長時間の仕事、大変なことも多いでしょうが、他のスタッフとも協力をし合い、大切な家族のため、毎日奮闘しています。

 

 

こうした支援を続けることができるのは、日本から支えてくださる支援者のみなさんのおかげです。本当にありがとうございます!

これからもみなさんのご寄付、応援をアフリカにしっかりと届けてまいります。