PLASが、ウガンダでのパートナー団体カユンガと共同で行っている事業にグループで行う「在来種野菜の栽培と販売による生計向上」(通称SHINE)があります。
以前のレポートで新たに20名のシングルマザーを支援していく事が決定したご報告をさせていただきました!
今日は、新たな支援対象となるシングルマザー達の日常生活をご紹介したいと思います。
HIVを抱えながら、大切な子ども達のために、家族のために「出来ること」を日々やっていく!力強い彼女達を知っていただければ嬉しいです。
水の販売が一家の支え
フィオナさんは、6人の子どもと亡くなったお姉さんの子ども2人の計8人の子どもを育てています。
夫は家族をほったらかしにしてどこかに行ってしまったといいます。きっと他の女性と家庭を作っているだろうから帰ってこないだろうと話てくれました。
お家は彼女の持ち家の土壁の家で3部屋あります。しかし、家の土地に農業をできるようなスペースはありません。
一家を支えているのは「水の販売」です。
フィオナさんは水道を持っているため、水を販売して生計を立てています。
20リットルを200シル(約5円)で販売し、乾期の時期など多い時には80,000シル(約2300円)、少ない時は40,000シル(約1200円)の収入があるそうです。
無料のはずの学費、でも教育費にお金が消えていく
フィオナさんの8人の子どものうち、小学校に通っている子ども達が5人います。
政府が運営する小学校に通っていますが、
- 小学校1-3年生 35,000シル(約1000円)
- 小学校4-6年生70,000シル(約2000円)
- 小学校7年生150,000シル (約4400円)
上記の費用学期が終わるたびに、支払わなければいけません。(1年で3学期制です。)
ウガンダの小学校は無償化を謳っていますが、実際に政府から学校に降りてくる金額が少なく、保護者から回収したお金で学校やトイレの修繕や増築したりしているのが現状です。
こうした費用の他に、教科書、ペン、えんぴつ、トイレットペーパー、鉛筆削り、紙、制服、算数セット、靴や靴下など揃えなければならないモノもたくさんあります。ランチ用にとうもろこしと豆も持参しています。
今回のPLASのプロジェクトに参加することで、こうした費用を安定して支払えるようになることも、プロジェクトの目的の一つです。フィオナさんは、自分たちの生活の質を高めようと、自ら手を挙げて参加してくれました。
夫をエイズで亡くしたアイシャさん
アイシャさんは4年前に夫をエイズで亡くしました。その時に、自身のHIV感染を知りました。
4人の子どもを育てています。
アイシャさんも家は持ち家ですが、土地が狭く農業をやる場所がありません。
現在はキャッサバフライの販売とコーヒー豆を加工して販売し、暮らしています。
自分の農地を持たない人でも農業が出来るように
フィオナさんやアイシャさんのように、自分の農地を持たない人でも地域でグループになって農業をしていくことができるのが、このプロジェクトの特長です。
農業ができるようになることで、日々の暮らしで野菜を食べることもできますし、野菜を買わなくてよくなるので支出を減らすことができます。また余った野菜を売ることで、収入を得ることもできるようになるのです。
PLASはシングルマザーたちが”自分たちで解決する”力を発揮できるように力添えしていくことを大切にしています。プロジェクトを通して、シングルマザーたちの能力や可能性がさらに開花するように、働きかけていきます。
こうした支援を続けることができるのは、日本から支えてくださる支援者のみなさんのおかげです。本当にありがとうございます!
これからもみなさんのご寄付、応援をアフリカにしっかりと届けてまいります。