PLASでは、2019月10月から、ケニアのビタ郡で「持続可能な家計のためのシングル家庭の農業強化事業」を実施しています。
通称FRESHと呼ばれているこの事業は、地域で育てやすい在来野菜を栽培し販売をすることで、食事の栄養の確保や生計の向上、収入を通じた教育費の確保などを目指しています。
今回は、そんなFRESH事業からの現地レポートです。
収益をさらなる投資へ
農業をするうえで必要なのは、農業の知識やスキル、それを繰り返し行う実践、そして何より大事なのは参加者のパッションです。
この事業では、農業によって収穫が増えるだけでなく、収穫を売って得た利益をさらに活用することができるので、みなさんはとてもやる気をもって参加してくれています。
PLASが支援している人たちは、野菜の収穫のサイクルごとに、平均300~700ケニアシリング(300~700円)の収入を得ることができています。得られた収入は、主に食料の購入や、子どもが学校で勉強するために必要な本やペン、制服や靴などを購入するためにも使われています。
雌鳥を購入したローズさん
PLASが支援しているローズさんは、PLASの支援を通じた野菜栽培の売り上げの一部を使って、元々行っている養鶏業を続けるために雌鳥を購入しました。
雌鳥はまだ小さいですが、将来はもっと多くの雛鳥が生まれる予定です。農業の収入が新たな収入源につながっているので、農業にやる気をもって積極的に参加してくれています。
農業を拡大するメリーさん
また、メリーさんは、PLASの農業研修で学んだスキルや知識を使って、これまで持っていた農業区画を広げて、さらに農業を行っています。
メリーさんは、ジャガイモ、バナナ、野菜やパパイヤの木などを育てています。たくさんの収穫があったので、自分の家庭で食べるだけでなく、収穫したものを近所で売って収入を得ています。収入の一部は、食料や薬など、家庭に必要なものを購入するために使っています。
PLASのプロジェクトをきっかけに始めた農業から、自分たちの力で発展している2人のストーリーです。ケニアのお母さんたちのポテンシャルがとても高いと改めて感じました。
新型コロナウイルスの影響は・・・
さまざまな面で新型コロナウイルス感染症の影響を受けていますが、各家庭での農業活動は続いています。PLASでは通常時よりは回数を減らして、現地スタッフによる月に1度の家庭訪問を行っています。ただし、ロックダウンなどの状況の変化により、家庭訪問が中止となる可能性があります。
<緊急支援の状況>
4月と8月には、脆弱な環境にある90家庭に食糧と石鹸を配布しました。
また、14箇所の村長事務所に手洗い場を設置して、啓発活動を行っています。
さまざまな寄付や助成金などより支援を募り、活動を広げていく準備を行っています。
是非、継続的に活動を応援、支援してくださる方がいらっしゃいましたら、PLASのマンスリーサポーターをご検討いただけますと幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
https://www.plas-aids.org/support/monthlysupporter