1月21日に海外事業マネージャーの三関がケニア事業地・ビタに到着しました。新型コロナウイルス感染症の影響により、約10か月ぶりの渡航となります。
アフリカに渡航することができない間、日本からの遠隔と現地パートナー団体、現地スタッフの協力のもと、ケニアでは2020年4月と8月に食糧支援を行いました。コロナ禍でコミュニティで食糧の調達から配布をしてくれたのは、現地パートナーNGOであるビアジェンコです。
【現地からの最新レポート】
新型コロナウイルスの影響で変わった生活、そして食糧支援について、物資を受け取ったケニアのお母さんたちのインタビューを3回に渡ってお届けする第1弾です。
6人の子どもを持つパワフルママ、メリー・アウマさん
メリーさんは2018年からPLASの事業に参加してくれている、6人の子どものお母さんです。「夫が亡くなってからは、私がお父さんとお母さん2人分働いているのよ」とたくましく語る、笑顔がとっても素敵なお母さんです。
- SCOPE(スコープ)事業・・・カウンセリングを通して将来に対する考え方や、親子でのコミュニケーションの改善を図る
- FRESH(フレッシュ)事業・・・在来種野菜と樹木を組み合わせた農業を行える環境をつくる活動生計向上のプロジェクト
上記2プロジェクトに参加してくれました。
メリーさんは炭や薪を集めて売ることで、収入を得てきました。新型コロナウイルスの感染拡大前は、FRESH事業で学んだ農業もしながら、少ないながらも家族の生活費を賄うことが出来ていました。
ロックダウンで生活は一転・・・
しかし、ロックダウンが始まった途端、自由に行き来ができず、物流も減ったため、主食の60円だったウガリの粉は、あっという間に80-90円になり、生活が苦しくなりました。
村長のところに相談にいくも、村長も事務所を閉めて家にいたため、近くに助けを求められる人がいなかったそうです。
ロックダウン以降の2020年3月~4月は、家に食べ物がなく、手元に現金もないため、何も食べない日もありました。ウガリの粉もさらに値上がりして、以前の倍に近い100-110円になりました。
子どもが多いメリー・アウマさんの家庭では大きな痛手です。
娘のウィニーさん(現在高校1年生)は、ロックダウン以前は平日は学校に通い、夕方は母親の家事を手伝い、週末は教会で友達と会って過ごしていました。
しかし、ロックダウンで休校となり、友達に会えず、何もしないという生活が続いていました。10ヵ月もの間学校がなかったため、自分の学力もかなり下がったと呟いていました。
また、ごはんを食べることが出来ない日もあり、自分の家族が栄養不足に陥っていると感じたそうです。
そんな中で食糧支援が届き、生活を繋ぐことが出来たと語ってくれました。
目標は野菜の収入を増やすこと
広い畑をひとりで毎日もくもくと耕すとても働き者のメリー・アウマさん。自分たちの食糧を確保しながら、余った分を市場で販売して、収入を保っていきたいという目標があります。
畑をみせてもらいましたが、とても整った畑で、水が溜まりすぎないように溝を作ったり、堀を作ったり、FRESH事業の農業研修で学んだことがしっかりと活かされています。
最近では植林も積極的に行っているそうで、数年後には家の周りにたくさんのパパイヤの木が茂っていることでしょう。
日本の支援者の皆さんへ
最後にメリーさんと娘のウィニーさんから支援して下さった日本の皆様へメッセージをいただきました。
メリーさん
「精神的にも辛い時期でした。食糧を届けてくれて、生活を繋ぐことができました。本当にありがとうございました。米、豆、ウガリ粉どれもとても助かりました。」
ウィニーさん
「久しぶりに1日3食食べておなかいっぱいになりました!本当に嬉しかったです。」
引き続きPLASは、ウガンダ、ケニアに支援を届けてまいります。応援の程、どうぞよろしくお願いいたします。
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