PLASが手掛けるプロジェクトの一つであるSHINE2(在来野菜の農業技術向上に伴う栄養改善と生計向上事業2期)。SHINE事業ではエイズ発症後は体調を崩しやすいため、HIV陽性者だとわかると雇用してもらえないず、子どもの教育費を払うことのできない家庭を支援しています。
HIV陽性の受益者たちが自分たちで栄養価の高い在来野菜を育て、収穫し、栄養を摂るとともに、余剰分を販売し生計向上を目指す事業です。農業の座学から実践研修、農業開始後の伴走支援まで継続して行っています。
今回は現在出張中の藤原より、SHINE事業2期の農業研修(市場調査)についてお届けします。
ウガンダでの作物の販売方法とは?
研修の目標である「今季何を植えるのか」を決めるためには、まず市場の仕組みを知る必要があります。
農業オフィサーが「今はどうやって作物を販売しているのか?」と、受益者に聞いたところ、
「収穫したら頭の上の桶に入れて、一戸ずつノックして売る」「お店の人が野菜を欲しい時に電話をかけてくれる」「家の横に直売所をつくって売る」など様々な意見がでました。
しかし、そこで共通していたことは、どの受益者もまず植えて、作物ができてから販売先を見つけている点でした。
しかし、視点を変えて、どの時期にどの野菜が高くなるのか知り、作ることができれば受益者の利益が増える可能性が高くなります。
子どもと一緒に研修に来ているペティさんとその娘のメアリーちゃん。市場調査先のキオスクでサトウキビをもらいました!
市場調査って何だろう?
ウガンダでは市場調査は浸透しておらず、やり方やその存在すら知られていませんが、販売されている価格を知ることで、生計向上につながりやすくなります。
研修では、そもそも市場調査とは何か、どのように調査するのかについて農業オフィサーが市場調査票を配り、ユニークに寸劇を交えながら説明しました。
マーケット調査票をみて難解な顔をするお母さん。数字と文字が書かれている紙を見ていても何が何だかわかりません、、
いざ市場調査へ!!
調査のために外に出ると、早速キオスク(野菜やちょっとした日用品を販売している小売店)を発見!!
バナナの葉・キャベツ・トマト・ピーマン・なす・ピーナッツのペースト・トイレットペーパーなどが売られています。
まず、代表があいさつをして、調査のために質問をしてよいか確認をします。
快諾をいただいたら、1人が質問して需要のある野菜や根菜を聞き出し、読み書きのできる人が代表して調査票に書き留めながら作業をしました。
聞き取り調査を書き込むブロッシー。
何と、供給の多い時は1バケツ50,000シル(1,500円)のトマトが、供給の少ない時は300,000シル(9,000円)で取引されていると聞いてびっくり!大喜びしました!
研修後に話を聞いてみると、調査で訪問したキオスクがお客さんになってくれたという嬉しい側面も。市場調査について理解できたという声もありました。
市場調査を通して、植える野菜を決めるというやり方を学ぶことができました。
今後、少しでも作物を高く売ることができるように、支援を続けていきます。
こうした活動が出来るのは日本の皆様の温かい支援のおかげです。
継続的に活動を応援、支援してくださる方がいらっしゃいましたら、PLASのマンスリーサポーターをご検討いただけますと幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
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