PLASが手掛けるプロジェクトの1つであるFLOWER(生計向上とキャリアプランニング支援事業)。この事業はJICA草の根協力事業として行なっており、子どもと保護者の未来をつくるためのカウンセリングと、農業支援による生計向上を行なっています。
今回はFLOWERプロジェクトより、ある家庭のカウンセリングについてご紹介します。
母を亡くし、父と暮らす14歳の少女
イマキュレートさんは14歳の明るい女の子です。彼女の母親であるジャッキーさんは数年前に亡くなり、イマキュレートさんは9歳の時に父親と暮らし始めました。
彼女の父親であるエヴァンス・オティエノさんは、ゲンベ地域の東側にあるランビム村に住んでおり、小さな庭でさまざまな種類の野菜を栽培しています。
(写真:庭で育てている野菜)
「看護師」という夢
イマキュレートさんは7年前にランビム小学校に入学しました。彼女の夢は、大学を卒業し看護師になること。
しかし、イマキュレートさんはなかなか学校での宿題に集中できないという悩みを抱えていました。宿題をしていると、動揺してしまうこともあったと言います。学校で宿題をすることもあるのですが、その際に先生から無理強いされてしまい、時間がかかってしまったり、嫌な思いをしたりと大変だったそうです。
担任の先生はこのことを何度も保護者のエヴァンスさんに報告しましたが、どうすればよいか分からず、変化はみられませんでした。
(写真:小学校の成績が貼り出されています。)
カウンセリングの効果は?
イマキュレートさんと保護者のエヴァンスさんはPLASの支援でカウンセリングのセッションを受けています。2人のカウンセラーはヒラリー。読書やサッカー観戦好きの28歳のカウンセラーです。
何度かカウンセリングセッションを重ねるうちに、ヒラリーは徐々にイマキュレートさんやエヴァンスさんと親しくなっていきました。その中でエヴァンスさんが語ったのは、「イマキュレートが学校生活を送ることはとても大切だ」ということでした。中には学校を中退させてしまう保護者もおり、エヴァンスさんが子どもの教育を重視する姿勢は、イマキュレートさんやカウンセラー、わたしたちにとっても嬉しいことです。
「カウンセリング研修では特に宿題の大切さを教えるセッションが印象的でした。カウンセラーは励ましたり子どもの保護者のアクションを促したりする役だと思っています。」と、ヒラリー。
ヒラリーはイマキュレートさんやエヴァンスさんとセッションを続けながら、学校での様子や学業がどうなっているかをみるようにしています。現在では、イマキュレートさんは将来の目標のために、学校の勉強に集中して取り組むことができるようになっています。
こうした活動が出来るのは日本の皆様の温かい支援のおかげです。
継続的に活動を応援、支援してくださる方がいらっしゃいましたら、PLASのマンスリーサポーターをご検討いただけますと幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。