ウガンダで実施している「カフェ事業」は、HIV陽性のシングルマザーたちがカフェビジネスをスタートできるよう初期投資や研修、カフェを開店した後のフォローアップを届けています。
現在、CAFE事業4期では4つの村から11人のHIV陽性のシングルマザーたちが参加しています。
今回は、ルウーベ村のママが無事店舗でのカフェ営業を開始したので、海外事業担当の藤原がレポートします!
昨日は12個も昼食のプレートが売れた!
ルウーベ村のママは、ジャッキーとノリンです。
ノリンが母親の介護で長い間抜けているため、ノリンの妹のリディアが手伝いに来ています。
カフェは、大通りから一本裏に入った路地にあります。看板よし、冷蔵庫よし、料理は鋭意調理中。
昨日は12個も昼食のプレートが売れたとのこと。すごい!
レシート、はなくとも、帳簿に付けているから12個という数字が出たのか?違います。
ジャッキーが昨日の数字を覚えていただけ。
現地で事業をやるときに一番苦労することの一つが、会計と帳簿付けです。
進んでやりたがるママは、皆無と言っても過言ではありません?
会話を続けてみると…驚きの事実が
なんとかためしに書いてもらおうと、練習中のメタファシリテーションというコミュニケーション手法を使って四苦八苦する藤原と、ジャッキーの様子をご覧ください!
店内にはノートも紙もファイルも見当たらない状態です…
藤原(以下ふ):12プレートも売れたの!すごい!おいしいんだねえ。ちなみに、それはどこを見れば書いてある?
ジャッキー(以下ジ):おいしいよ!書いてない。でも覚えているよ。
ふ:そうなんだ。ひとプレート、いくらで売れたの?
ジ:2,000シル(70円)とか、2,500シル(87円)とか。
ふ:全部でいくらだったか、覚えてる?
ジ:…覚えてないねえ。
みなさん、しつこいとお思いでしょうか。しかしこんなもので諦めてはいけません。紙やノートがあれば書きやすいので、見当たりはしないけども、紙はある?ノートは?と聞いた後の、続きをどうぞ。
ふ:ノートもないし、紙もないのか。それじゃあ書けないね。
ジ:今日買いに行く。(が、たぶん買いに行かないトーン。)
ふ:じゃあさ、この私のノートを破ろうと思う。この紙でいいかな?
ジ:大丈夫、買いに行く。(でもたぶん(以下略))
ふ:まあまあ。はい、破りますよー、破りました。場所が『Luwuube』でしょ、スタッフは『Jackie』と、
ジ:『Lidia』
ふ:『Lidia』と。昼食って書こうかな。昼食ってルガンダ語でどう書くの?
ジ:『昼食』だよ。
ふ:『昼食』っと。スペル難しいねえ。書けた。次は夕食、ここでいい?『夕食』ってどう書くの?
ふ:ふむ、書けた。あと後ろに支出書いたらいいかな。『支出』ってどう書くの?(さすがにちょっとじれったそうな顔だったので)ちょっともうジャッキー書いてよ。
ジ:『支出』。こうだよ。
ふ:今日は支出ってもうあるの?
ジ:ある。(すごい勢いで支出を書き出す。11個もあったし、それをすべて覚えていました。)
この後、現地スタッフのユダヤが計算を手伝って、昨日の売り上げの27,000シルに対し、今日の支出は43,000シルと、日をまたいでの収支計算ですが、16,000シルのマイナスだったことがわかりました。
ママたちの自立へ向けて、一つずつ進めていく
ここからは現地スタッフユダヤの出番。
一番高かった肉に注目し、肉入りのプレートであれば今より500シル高い3,000シルに値上げすることなどをジャッキーと相談します。
手元に紙とペンがあればすらすら書き出せることが実感できたジャッキー。
帰り際にもう一度、「今日ノートを買う」と言ってくれました。今度は買ってくれそうなトーン。
本当に買えたか、買えたとして帳簿つけを実施できているか、利益が出るようになったか、etc.etc.、ママたちの自立へ向けて、事業終了の3月まで現地スタッフと細やかなサポートを行っていきます。
こうした活動が出来るのは日本のみなさまの温かい支援のおかげです。
継続的に活動を応援、支援してくださる方がいらっしゃいましたら、PLASのマンスリーサポーターをご検討いただけますと幸いです。