世代を超えて連鎖する貧困からの脱却を目指し、PLASが2021年に立ち上げたSMILE事業。
この事業はウガンダで行われ、以下の4方面から支援を届けています。
・カウンセリング
・農業研修
・HIVの治療環境を良くするためのアドヒアランス向上研修
・グループ貯蓄
SMILE事業は、ロックダウンにより中断することもありましたが、あたたかいご支援のおかげで再開、完遂することができました。現在は、フォローアップを行っています。
SMILE事業を通じて、収入・HIVに関する知識・教育意識の3点で大きな成果が見られました。
今回のレポートでは、収入面にクローズアップし、SMILE事業の成果を報告します!
すべての家庭が農作物の販売ができるように!
収入向上を目指し、農業普及員による研修と受益者訪問を通じた農業研修を実施。
すべての家庭で農業を実施することができました。
そして全家庭が、収穫野菜の販売に成功!
販売が収入向上に繋がり…
事業開始前に平均42,200ウガンダシリング(日本円1,499円)だった収入は、終了時に平均66,600ウガンダシリング(日本円2,366円)に向上しました。平均して、24,400ウガンダシリング(日本円867円)の収入向上が見られました。
また、農業に関するその他の成果は以下の通りです!
・自家消費できる人数が2人から31人に増加
・栽培野菜の種類が平均1.8種類から3.3種類に増加
・90%の家庭で収穫できる野菜の品種が増加
貯蓄額にも変化が…!
事業を通じて、受益者全員が口座に貯蓄できるようになりました。
1年目終了時は1人1人の貯蓄金額の差が小さくなり、全体の貯蓄力が向上しました。事業前は、貯蓄額1,000ウガンダシリング以下の受益者が3名いましたが(内貯蓄ゼロは1名)、終了時の最低貯蓄額は2,000ウガンダシリング(日本円71円)となりました!
また、受益者の85%以上が(35人)貯蓄目標金額を達成。
HIV陽性の受益者によるグループ貯蓄も実施され、セミュング村ではグループ貯蓄を利用した養豚が始まりました。
支出計画を考える人が増加
計画的に家庭の支出を考えることができるようになったのも成果の一つ。
家庭の支出計画について、事業開始時は「全く考えない」人が最も多く、約42%(17人)でしたが、1年目終了時では「いつもそうしている」と回答した人が最も多く65%(26人)となりました。
また「全く考えない」人は0人となり、みなさんが支出計画を立てるようになっていることがわかりました。
また、借金の返済についても変化がありました。これは収入が上がったことと支出計画が立てられるようになったことの成果ではないかと考えています。
事業開始時は借金をしている人が40%(10人)。それが1年目の終了時には10%(4人)に減少しました。
借金の額も、事業開始時は最大で300,000ウガンダシリング(日本円10,656円)、範囲は10,000~300,000ウガンダシリング(日本円355円~10,656円)と多額の借金をしている人が多くいましたが、1年目終了時は最大40,000ウガンダシリング(日本円1,420円)、範囲は18,000~40,000ウガンダシリング(日本円639円~1420円)と借金の額が減少していました。
今回のレポートでは、収入向上の観点からSMILE事業の成果についてお届けしました。
お読みくださりありがとうございます。
次回はまた、異なる視点から成果報告のレポートを書かせていただきます♪
こうした活動が出来るのは日本のみなさまの温かい支援のおかげです。
継続的に活動を応援、支援してくださる方がいらっしゃいましたら、PLASのマンスリーサポーターをご検討いただけますと幸いです。